富山県は3月3日、ジェネリック医薬品大手の日医工に対し、医薬品医療機器等法に基づく行政処分として32日間(3月5日~4月5日)の製造業の業務停止と24日間(3月5日~3月28日)の製造販売業の業務停止を同日付で命じたと発表した。
処分理由は①日医工の富山第一工場で品質試験不適合品を製造販売承認書と異なる製造方法で適合品となるように処理していた、②製造販売承認書と異なる方法で製造された医薬品を販売した、③適切な製造管理や品質管理が行われるよう管理監督していなかった─など。
これらの問題は、2020年2月下旬に行われた医薬品医療機器総合機構(PMDA)と富山県による富山第一工場への立入調査を契機として発覚。日医工は市場に流通している自社製品のリスク評価を実施し、2020年4月から2021年1月にかけて75品目に上る自主回収を行った。
行政処分を受け、日医工はウェブサイト上で「本処分を厳粛に受け止めるとともに、ステークホルダーの皆様に多大なるご心配とご迷惑をおかけすることを深くお詫び申し上げる」と陳謝。同日付で田村友一社長ら役員4人への減俸処分(3カ月)を決定した。
日本ジェネリック製薬協会(会長:澤井光郎沢井製薬会長)は3日、日医工への行政処分について「2月の小林化工に続いての重い行政処分であり、患者様をはじめ関係者の皆様に対し心よりお詫び申し上げる。日医工に対しては、行政処分の発表を踏まえ、協会としても厳正な対応をとっていく」とのコメントを発表した。
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