東京都医師会の尾﨑治夫会長は7月11日の定例会見で、マイナ保険証に関連して来年秋に保険証が廃止されることについて、「マイナンバーカードの名寄せがきちんとできて保険診療ができる、そういう状態になったときに従来の保険証を廃止する。順番が必要だと思う」とコメントし、廃止ありきの現状に疑問を示した。
これは記者からの質問に答えたもの。「(マイナンバー)カードそのものは日本にとって必要なもの。医療DXでも(マイナ保険証として)基盤となるカードであることは間違いない」とした上で、他人の情報が紐付けられていた事例が明らかになっていることについて、「こういうことが続くと国民、都民の信頼が取り戻せなくなってしまう」と指摘。マイナ保険証への信頼が確保されてから廃止することが望ましいとの見方を示した。
さらに、希望者に交付される資格確認書についても「保険者にも負担が生じてくる。そこで(再び)間違いが起きないか、はっきりしない。名寄せができて、従来の保険証を止めていくと。それが我々にとっても受診者にとっても良いことではないか」と述べた。