日本医師会の横倉義武会長は6日の記者会見で、地域包括ケアシステムの構築に向け、都道府県医師会や郡市区医師会が積極的に関与することの重要性を改めて強調した。特に介護分野については、「地域によって郡市区医師会の関わり方に温度差があった」ことを認め、「全国の地域医師会でこれまで以上に関与を強めていくことが必要」との考えを示した。
●医療介護総合確保推進法の成立を評価
横倉会長は、医療計画と介護保険事業計画について、「これまでなかなか一体的な立案・運用がされてこなかった」とした上で、今国会で医療介護総合確保推進法が成立したことを評価。一方で「大切なのは運用。医療の担い手である医師会が地域医療ビジョンの策定などに積極的関与をしなければいけない」と強調し、日医が郡市区医師会に対し、在宅医療連携拠点事業や地域ケア会議への参画についても情報提供や働きかけを行う考えを示した。さらに地域医療ビジョンの策定にあたっては、期限を区切ることで策定が拙速になることを懸念し、「期限よりも地域の実情を反映することを優先すべき」との考えを示した。