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【識者の眼】「北里柴三郎記念館のススメ」一二三 亨

No.5219 (2024年05月04日発行) P.64

一二三 亨 (聖路加国際病院救急科医長)

登録日: 2024-04-17

最終更新日: 2024-04-17

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2024年は北里柴三郎イヤーですので、今回は北里柴三郎記念館についてお話しします。私自身今まで2回訪問したことがありますので、その旅先案内人となって少しご紹介いたします。

北里柴三郎記念館は北里柴三郎先生の故郷である熊本県小国町にあります。生家のほか、資料館、シアターなどがあります。熊本空港から車(レンタカー)で1時間弱の道のりで、途中では阿蘇山の壮大な風景を楽しめます。ドライブイン(もう死語でしょうか……)が複数あり、休憩とともに食事をとったりお土産などを買ったりすることができます。山道はそれほど急ではなく、普段運転しない方々でも十分楽しめると思います(比較はできませんが、軽井沢などと大きな差がないように個人的には感じます)。阿蘇山を抜けると小国町が見えてきます。小国町に入ってからも道の駅などがあり、十分な休息をとることができます。

北里柴三郎記念館では、運が良ければ館長の北里英郎先生にお会いできるかもしれません。館長自ら曽祖父の北里柴三郎先生について、来館者に直接お話しされていることもありました。

記念館の中でも資料館は是非とも訪れてほしいところです。ここでしかお目にかかれない写真や書が多数展示されています。たとえば万国学会で若き日の北里柴三郎先生がメチニコフと一緒に写っている写真など、大変興味深い歴史的な資料がたくさんあります。また、そこまでディープな北里柴三郎先生ファンでなくても、新しく完成したシアターでは映像やデジタルコンテンツをとおして、博士の生涯と偉業を学ぶことができます。生家の2階からは、博士が幼少の頃に眺めたのと同じく、雄大な涌蓋山(わいたさん)が望めます。時空を超えた素晴らしい眺めを是非とも楽しんで下さい。

記念館の訪問後にそのまま熊本空港に戻ることも可能ですが、せっかく熊本小国まで来られたのであれば、近くにいくつかある素晴らしい温泉地のうち、杖立温泉で旅の疲れを癒されるのをお勧めします。昭和の薫りが今も煙るお湯が自慢の温泉街ですが、食事が美味しい旅館も多く、値段もお手頃などが特徴です。

この機会にご家族連れやご夫婦で、熊本県小国町の北里柴三郎記念館を訪れてみてはいかがでしょうか?

一二三 亨(聖路加国際病院救急科医長)[熊本県小国町[資料館]

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