日本感染症学会と日本呼吸器学会の合同委員会は1月30日、「65歳以上の成人に対する肺炎球菌ワクチン接種に関する考え方」を公表した。
任意接種ワクチンとして使用が可能な13価結合型ワクチン(PC
V13)については、臨床効果の成績報告が少なく、費用対効果の解析も未実施であるため、「現時点ではエビデンスに基づく指針を提示することは困難」と判断。
一方、成人へのPCV13接種を広く推奨する米国予防接種諮問委員会(ACIP)の見解については、小児への定期接種導入時期など日米の違いを考慮し、「全面的には取り入れるべきでない」とした。
23価莢膜ポリサッカライドワクチン(PPSV23)との併用接種については、(1)PPSV23接種後5年以上の間隔を置いてPPSV23の再接種をすることが可能、(2)PCV13接種後のPPSV23接種は、安全性と両ワクチンに共通の血清型特異抗体のブースター効果が確認されている6カ月~4年以内に行うことを推奨、(3)PPSV23接種後のPCV13接種では、先行するPPSV23接種後以上の免疫応答は得られないものの、1年以上の間隔が保たれれば安全性に問題はない―との見解を示している。