国立がん研究センター(堀田知光理事長)は8日、全国がん登録のデータ収集・分析など行う「がん登録センター」を開設した。
全国がん登録は、がんと診断した患者の情報を都道府県に届け出ることを病院などに義務付ける仕組み。2013年に成立した「がん登録等の推進に関する法律」に基づき、今年1月から始まった。
がん登録センターでは、従来からの院内がん登録のデータ収集・分析事業などに加え、全国がん登録のデータベースを運用し、情報の分析・提供を行う。初年である2016年の情報は2018年12月を目標に公開予定。
開所式で堀田理事長(写真左)は「これまで罹患率や5年生存率はデータが整った都道府県からの推測値だったが、これからは実測値として把握できる時代が来る」と挨拶。塩崎恭久厚労相からは「(法案を提出した)議員連盟のメンバーとして法整備に関わったので、センターの開設は喜ばしく思う」との祝辞が寄せられた。