厚生労働省は12日、健康診断・医療・介護の情報を一元管理する「保健医療データプラットフォーム」の創設に向け、同省幹部を構成員とする「データヘルス改革推進本部」(本部長=塩崎恭久厚労相、写真)の初会合を開いた。プラットフォームは2020年度の本格稼働を目指す。今夏までに議論を取りまとめ、政府の成長戦略や骨太方針に反映させる方針だ。
健診・医療・介護分野の情報は、厚労省が審査支払機関を介する形で管理しているが、データは制度ごとに分散しており、データベース同士は相互に連結されていない。このため、データを政策の立案・評価や保健指導、個人の生涯にわたる健康情報の把握などに活用することが困難になっている。
厚労省の示した工程表では、2020年度に向けて、膨大な情報を保有する社会保険診療報酬支払基金と国民健康保険中央会にビッグデータの活用・分析を行う部門を設置。両機関がプラットフォームの運営・管理を行えるよう組織体制を改革する。各種データの連結・標準化については、診療報酬・介護報酬の同時改定や医療等IDの導入が予定される18年度から本格化させる。
会合の冒頭、塩崎厚労相は「健康・医療・介護分野のデータを有機的に連結・分析することで、新規治療法や創薬開発に役立て、個人の健康管理にも資するようなICTインフラの構築が求められている」と述べた。