日本専門医機構は6日の理事会後に会見を開き、総合診療専門研修プログラムに関し、367プログラムを採用したと発表した。機構は予定通り、10日から専攻医の募集を開始する。
総合診療専門研修プログラムは1次審査で360プログラムが通過。その後、47の都道府県協議会がプログラムについて検討していた。松原謙二副理事長は、「都道府県協議会のうち9カ所から意見が提出され、『ここは大事な施設なので復活させてほしい』と固有名詞が出た基幹施設に対し、(プログラムの)修正をお願いしたところ、直してくれたので、二次審査で採用した」と説明。その結果、369カ所が二次審査を通過したものの、2つ辞退があったことから、最終的に367カ所が採用となった。
このほか会見では、新専門医制度全般に関して、43の都道府県協議会から意見が寄せられたことを報告。その多くは専攻医が都市部に集中することを回避するよう求める意見で、都市部の協議会からは、専攻医数が制限されることへの疑問が寄せられたという。松原氏は「関連施設を増やしてほしいという要望はすべて学会に対応するようお願いした」と説明。
また山下英俊副理事長は、協議会の意見の中には、研修プログラム制から従来のカリキュラム制に戻すよう求める意見など「制度設計そのものに関わる意見も多々あった」と明かし、「今後、制度設計の検討についても関連委員会で議論をしていきたい」との方針を示した。