日本医師会は1日、1947年11月1日の発足からちょうど70年に当たる1日、記念式典と医学大会を開催した。式典では、医学・医療に多大な貢献のあった1団体24人の功労者に最高優功賞が授与された。また、医学賞は高柳広東大院教授、小泉昭夫京大院教授、荒木栄一熊本大院教授の3人に贈られた。
最高優功賞を受賞したのは、在任6年の県医師会長8人(宮城、石川、長野、愛知、和歌山、広島、高知、大分)と、災害医療と地域医療の復興に尽力した石巻市医師会、地域の保健・医療・福祉の向上に貢献した個人16人。
医学賞を受賞した高柳氏は「骨免疫学による自己免疫疾患および骨関節疾患の研究」、小泉氏は「未病と予防の遺伝環境医学に関する研究」、荒木氏は「糖尿病病態の分子生物学的解析と新規糖尿病治療法開発への応用」の功績が、それぞれ称えられた。
同日は日医が制定し、日本記念日協会が今年6月に認定した「いい医療の日」に当たる。横倉義武会長は「日医設立から70年の間に医学・医療はめざましい発展を遂げ、我々はその成果を享受している。『いい医療の日』が広く認知されるよう、活動していきたい」と表明し、受賞者を顕彰した。受賞者を代表して挨拶した大分県医師会の近藤稔会長は「“医療費の適正化”と称する社会保障費抑制による国民皆保険の縮小が気がかり」と述べた上で、横倉氏と日医執行部に対し「全面的に応援したい」とエールを送った。