厚生労働省は「上手な医療のかかり方を広めるための懇談会」(座長=渋谷健司東大院国際保健政策学教授)を設置し、5日に初会合を開いた。
現在厚労省は、医師の働き方改革や医師確保対策の検討を進めているが、患者・国民が安心して必要な医療を受けるためには、医療提供者側の取組だけではなく、患者やその家族である国民の医療のかかり方に関する理解が欠かせない―との問題意識から、懇談会が設置されたもの。
受診の必要性や医療機関の選択など上手に医療にかかることができれば、患者側が安心して必要な医療機関を受診できる環境を作るとともに、時間外・土日の受診や大病院への患者集中による混雑などの緩和にもつながり、その結果として、医療提供者側の過度な負担が緩和され、医療の質・安全確保の効果も期待できるとする。
今後懇談会では、①医療のかかり方に関する情報の収集・整理、周知すべきコンテンツの整理、②わかりやすいリーフレットの作成、③効果的な広報の在り方などについて検討。今年12月をメドに、議論の結果を厚労省の「医師の働き方改革に関する検討会」に報告する。