厚生労働省は8日、オンライン診療を実施する医師の研修を義務化する方針を示した。同省は今年10月から適用する予定。
この方針は同日開かれた「オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直しに関する検討会」で了承された。
同検討会で厚労省はオンライン診療について、「現行医学教育の中で教育されておらず、通信技術などについて一般的に十分な知識を持ち得ていないことも多いと考えられる」と問題提起。その上で、オンライン診療を実施するにあたっては、厚労省が定める研修の受講を義務化する方針を提示した。義務化の時期は、今年10月をメドとする。これ以降は、オンライン診療を実施する際は、研修修了証を当該医療機関のウェブサイト等に掲載しなければならないこととする。ただ、研修実施体制を整備するまでの間は経過措置を設ける。また、既にオンライン診療を実施している医師は、2020年3月までに研修を受講するものとする。
具体的な研修の実施方法については、全国で広く受講が可能となるような仕組みを検討する予定とした。
同検討会は現在、厚労省が昨年3月に作成した『オンライン診療の適切な実施に関する指針』の改定作業中で、研修義務化の方針は新しい指針に盛り込まれる。指針は今年5月をメドに改定する予定。
■関連記事