眼科医、産業医、研究者として働く傍ら、Studio Gift Hands社長として、タブレット端末などを使ったビジョンケアを紹介し、視覚障害者の就労や学習を後押ししている。「起業したのは、病気が治らず全盲、弱視になった人に対するケア手段がほとんどない医療に限界を感じたからです。そんなとき外来でタブレット端末を使ったら、『すごく見やすい』と患者さんに感激され、端末やアプリの使い方次第で、視覚に障害のある人の可能性を劇的に広げられるのではないかと考えました」
スマートフォンやタブレット端末には、文字や道順を音声で読み上げるなど視覚障害者に便利な機能が備わっている。ところが、その情報が視覚障害者には伝わっていない。三宅さんは、2012年からアップルストアでセミナーを行うなど、視覚障害者とその支援者に対する情報発信とビジョンケアを行ってきた。現在は、神戸市などが2017年秋にオープンするiPS細胞を使った研究・治療、リハビリ、就労支援施設「神戸アイセンター(仮称)」でIT機器を使ったデジタルビジョンケアを始める体制づくりにも取り組む。
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