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■NEWS PT等の訪問看護、介護同様、指示書への時間、回数の記載を―中医協総会

No.5089 (2021年11月06日発行) P.71

登録日: 2021-10-29

最終更新日: 2021-10-29

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中央社会保険医療協議会総会は1027日、2022年度診療報酬改定に向け、訪問看護をテーマに意見交換した。理学療法士等による訪問看護の適正化が前回改定に続いて論点となり、支払・診療側の双方から、介護保険と同様に、訪問看護指示書へのリハビリテーションの提供時間と回数の記載を求めてはどうかとの提案があった。

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士(以下、PT等)による訪問看護の適正化は、過去の改定でも取り上げられた課題。前回、20年度改定時には対応策として、▶PT等による訪問看護の週4日目以降の評価を引き下げ、▶訪問する予定、または訪問した職種の訪問看護計画書等への記載を要件化―などの見直しが行われた。だが、PT等の割合が多い訪問看護ステーションは、増加の勢いこそ緩くなったものの、依然、増加基調にあり、「訪問看護基本療養費」のPT等による訪問看護の算定日数の割合は、2割前後での推移が続いている。

一方、同じ課題を抱える介護保険では、21年度の報酬改定時に、PT等が訪問看護の一環としてリハビリテーションを行う場合に、訪問看護指示書へのリハビリの提供時間と回数の記載を求める見直しが行われている。このため厚生労働省は、前回の見直しからの状況変化を考慮した評価のあり方の検討を、改めて総会に求めた。

■特定行為研修修了看護師による同行訪問の評価が論点に

専門性の高い看護師による同行訪問の評価も論点となった。専門・認定看護師が他の訪問看護ステーションの看護師に同行して訪問看護を行なった場合、専門・認定看護師が所属する訪問看護ステーションは、「訪問看護基本療養費(Ⅰ)のハ」(12850円)を算定することが可能。だが、専門・認定看護師が単独で訪問した際の算定は認められず、通常の訪問看護と同じ評価(「訪問看護基本療養費(Ⅰ)のイ(5550円)」を算定)となっている。また、特定行為研修修了看護師が同行した場合については、同行訪問を評価する仕組み自体が設けられていない。今後、いっそう高まる在宅ニーズに対応できる質の高い訪問看護を推進する観点から、厚労省は、専門・認定看護師による単独訪問や、特定行為研修修了看護師による同行訪問の評価などを今後の検討課題に据えた。

議論で診療側の城守国斗委員(日本医師会常任理事)は、PT等による訪問看護の適正化について、実態を把握するためにも、介護保険と同様に訪問看護指示書へのリハビリの提供時間、回数の記載を求めることを提案。支払側の委員もこれに賛同した。城守委員はまた、専門性の高い看護師による同行訪問について、養成目的や養成カリキュラムなどが大きく異なる専門・認定看護師と特定行為研修修了看護師を同等に扱うことに疑義を表明。ケアの質の同等性を担保するための研修の実施や、訪問看護の対象分野と看護師の専門性を一致させる制度設計が不可欠との考えを示した。

■次期改定はコロナ禍踏まえた手直しにとどめるべき―診療側・城守委員

同日の総会には、診療報酬調査専門組織である入院医療等の調査・評価分科会の検討結果の最終とりまとめも報告、了承された。総会に先立って報告を受けた診療報酬基本問題小委員会で、城守委員はコロナ禍で経営が悪化した医療機関に追い打ちをかけることのないよう、次期改定は小幅な改定にとどめるべきだとの認識を改めて強調。「医療機関に大きな影響を与える改定をするべきではなく、前回の改定内容をコロナ禍に合わせて手直しすることを基本とするべきだ」と述べた。

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