地域医療構想策定の動きを踏まえ、地域医療や公立病院の経営改革について検討する総務省の「地域医療の確保と公立病院改革の推進に関する調査研究会」(座長=辻琢也一橋大副学長)が13日、初会合を開催した。
公立病院はへき地医療や救急医療などを支えており、半数以上が経常収支で赤字となっている。総務省は経営改善を目的に公立病院改革ガイドラインを2007年に策定。各自治体で公立病院の再編・ネットワーク化や経営形態の見直しなどが進められてきた。
13日の会合で総務省は、昨年公表の新公立病院改革ガイドラインに基づき、各公立病院は2016年度中に新公立病院改革プランを策定予定であることを説明。議論の論点として、①民間病院を含むネットワーク化など、地域医療構想を踏まえた公立病院の役割の明確化、②医師確保・偏在是正の取り組みなど、これまでの医療施策や地方財政措置の効果、③持続可能性のある病院経営の検討―の3点を列挙した。
委員からは公立病院の今後の役割として「開業医がいない地域では公立病院が在宅医療を担う必要がある」などの意見があがった。