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特例措置で都市部の基準病床数を毎年設定へ 【地域医療構想】

No.4820 (2016年09月10日発行) P.13

登録日: 2016-10-13

最終更新日: 2016-10-19

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「地域医療構想に関するワーキンググループ」は8月31日の会合で、地域医療構想の構想区域における「病床の必要量(必要病床数)」(用語解説)が医療計画の基準病床数を上回り増床が必要な場合、医療需要の増加を評価した上で毎年基準病床数を設定するなど特例措置で対応する方針を了承した。

現行ルールでは、既存病床数が基準病床数を超える2次医療圏での増床は許可されない。しかし、2025年の必要病床数を推計する地域医療構想区域では、高齢化の進む都市部で増床が必要なケースが想定される。大阪府では8つある2次医療圏すべてで必要病床数が基準病床数、既存病床数を上回っている。

こうした状況を踏まえ、中川俊男構成員(日本医師会)は「基準病床数が地域医療構想の妨げになってはいけない」と問題視。一方、本多伸行構成員(健康保険組合連合会)は、「人口減少を踏まえた中長期的な視野が必要。近隣県との連携でカバーできないかも検討すべき」と指摘した。これを受け、今村知明構成員(奈良県立医大)は「現状では奈良県の必要病床数は確保できる見込みだが、大阪から高齢者が1割でも流れてきたらパンクしてしまう。病床を増やせる仕組みは必要」と強調した。特例措置としての対応は「医療計画の見直し等に関する検討会」の了承を経て、次期医療計画策定指針に反映される見込みだ。

【病床の必要量】:現在の医療需要と将来の推計人口から、地域医療構想区域ごとの将来(25年)の病床の必要量を全国統一の計算式で算定。その上で、高度急性期、急性期、回復期、慢性期の4区分に分け、病床機能ごとの医療需要を推計したもの。

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