政府は12月22日の閣議で、改正マイナンバー法の施行期日を2024年12月2日と定める政令を決定した。これにより、現在の健康保険証の発行は前日の同年12月1日で終了する。12月12日に開かれたマイナンバー情報総点検本部で、岸田首相から「予定通り、現行の健康保険証の発行は来年秋に終了する」との発言を受けたもの。保険者や自治体が準備期間を十分とれるよう12月2日とされた。
マイナ保険証の利用率は10月現在で約4.5%と低迷している。このため医療機関でのマイナ保険証利用促進策として、11月に成立した23年度補正予算で「マイナ保険証利用促進のための医療機関等への支援」(217億円)が計上された。24年1月から11月を前半と後半に分け、それぞれの期間のマイナ保険証の平均利用率が23年10月に比べて上昇した医療機関に対し、マイナ保険証利用件数(初再診)に応じて支援金を交付するもの。
閣議後の会見で武見厚生労働相は、「多くの国民にマイナ保険証てもらい、そのメリットを実感してもらえるようあらゆる手段を通じて利用促進に取り組んでいく」と強調。来年1月12日には全国の医療機関、薬局を対象にオンラインセミナーを開催することも説明し、多くの参加を呼びかけた。