厚生労働省は10月31日の社会保障審議会医療保険部会に、12月2日の健康保険証の新規発行終了後の被保険者資格の確認やレセプト請求の方法を整理した資料を提示した。
それによるとマイナ保険証による資格確認方法は、(1)顔認証付きカードリーダーでマイナ保険証を読み取る通常のオンライン資格確認、(2)居宅同意取得型、(3)資格確認限定型―の3種類となる。(2)は訪問診療やオンライン診療、(3)は紙レセプト医療機関などを主な対象としており、いずれもマイナ保険証の読み取りにはスマートフォンなどのモバイル端末を使う。また、資格確認に特化した(3)は(1)や(2)とは異なり、患者の健康・医療情報の取得・活用はできない。
これに対して患者はマイナ保険証、または資格確認書による受診が原則となる。資格確認書はマイナ保険証未保有またはマイナカードは持っているが保険証としての利用登録をしていない被保険者に対して保険者から交付される。このほか現行の健康保険証による受診も有効期限の範囲内で最長1年間(25年12月1日まで)は可能。
保険者からはこのほかにも、後期高齢者を除く被保険者に対して資格情報のお知らせが交付される(後期高齢者には当面の間、マイナ保険証の有無を問わず資格確認書を送付予定)。
12月2日以降、顔認証付きカードリーダーの不具合など何らかの事情でマイナ保険証による資格確認ができない場合は、患者にこの資格情報のお知らせやマイナポータルの資格情報画面(スマートフォン等を使用)の提示を求めることにより、資格確認を行う。どちらも提示できない場合で、再診患者の場合は過去の受診歴等から資格情報を把握。初診患者の場合は、患者に被保険者資格申立書の記入を求め、その内容をもとに資格確認を行う。
さらに現在の資格情報が確認できない患者のレセプト請求については、①過去の資格情報がわかる場合は旧情報で請求する、②旧情報も不明の場合は不詳レセプトとして請求する―と整理した。