厚生労働省の「地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会」は7月29日の会合で、2015年度の病床機能報告制度について議論した。
厚労省は14年度報告の問題点として、(1)未報告の医療機関、(2)医療機能の選択間違いや報告内容の不整合、(3)医師数の報告がない─の3項目を提示。③の対応として、医師数の報告を追加することについては、医療関係者の委員から反対意見が相次いだ。医師数は医療機能情報提供制度でも報告を求めているため、14年度は報告を除外された経緯がある。
中川俊男委員(日医)は、医師数は変動が大きい上、常勤換算でどう把握するかなどの問題があるとし、「簡単にはいかない」と指摘。
相澤孝夫委員(日病)も、「医療機関にとってこれ以上事務的負担が増えることはやめてもらいたい」として報告の簡素化を求めた。
これを受け、厚労省医政局の土生栄二総務課長は、「病床機能報告制度で医師数の報告を追加する場合、医療機能情報提供制度の医師数報告は整理する」との考えを示した。