日本医師会は5日、台湾医師会と災害時の医師派遣に関する協定を締結したと発表した。協定は7月30日に台北市で調印。日医が海外の医師会と災害時協定を結ぶのは初めて。
協定は日本や台湾で災害が起きた際に、被災地への医師派遣を互いに承認するもの。派遣された医師は現地医師会に、医師資格を証明する書面や、災害時の組織運用について理解していることを示す証書などを提示することで、現地医師の医療行為に助言するなどの支援が行えるようになる。
石井正三常任理事によると、2011年の東日本大震災では、台湾側から多くの医師派遣の申し出があったが、受け入れ体制の調整がつかず、実現しなかった。一方、今年6月に台湾で発生した音楽イベントでの爆発事故では、日本から派遣された医師が負傷者の治療に助言を行っており、日台両医師会で協定への機運が高まっていたという。