厚生労働省は23日、現在の薬局を2035年までに患者本位の「かかりつけ薬局」に再編する道筋を示す『患者のための薬局ビジョン』を策定した。地域包括ケアシステムの一翼を担うかかりつけ薬剤師・薬局が持つべき3つの機能として「服薬情報の一元的・継続的把握」「24時間対応・在宅対応」「医療機関との連携」を示している。
このうち医療機関との連携では(1)医師の処方内容のチェック、疑義照会や処方提案、(2)調剤後の患者状態の把握、処方医へのフィードバックや残薬管理・服薬指導、(3)医薬品等の相談や健康相談、医療機関への受診勧奨─を実施する。また「高度薬学管理機能」として、癌やHIV等の患者について、あらかじめ医療機関との間で対応要領を定め、他の併用薬等の情報を基に抗HIV薬服用患者が適切な療法を選択できる支援等を行うとしている。
門前薬局については、建て替え時期等を契機に立地を地域に移し日常生活圏域でかかりつけ医機能を発揮することを求めている。