慈恵医大とNTTドコモは26日、都内で会見を開き、同大でこのほど本格運用を始めたスマートフォン(スマホ)による医療連携の取り組みを紹介した。
同大では医師・医療スタッフ3200人にドコモのスマホが配布され、アプリケーションを使って連携。(1)院内外通話の内線化、(2)スマホでのナースコール受信、(3)顔写真付きチャットによる診療科を超えたカンファレンス─などが行えるようになったことで、業務の効率化や通信コスト削減などの効果が上がっているという。
会見で村山雄一同大主任教授(脳神経外科)は、「スマホの最大の利点は多人数が同時にコミュニケーションをとれること。医療従事者間、病院間の情報共有が密になれば、医療事故や救急患者のたらい回しなどの発生を減らすことができる」と、医療現場へのスマホ導入の意義を指摘。患者情報をクラウドで共有することで「適切な医療の選択、医療費削減にもつながる」と強調した。