厚生労働省は11月24日、次期医療計画の策定に向けた意見のとりまとめのたたき台を「医療計画の見直し等に関する検討会」に示した。「周産期医療体制整備計画」と「へき地保健医療計画」は医療計画に一本化する。
医療計画で都道府県は「5疾病5事業及び在宅医療」について記載することが求められる。5事業のうち周産期医療については、都道府県全体の医療体制整備との連動を強化するため、これまでの周産期医療体制整備計画を医療計画に一本化することを明記。災害時の体制構築や、精神疾患を合併した妊婦の診療に対応する体制整備などが盛り込まれた。医療計画のPDCAサイクルを回すための指標として、「小児周産期災害リエゾン(用語解説)が参加した災害実働訓練の実施回数」「精神疾患を合併した妊婦への対応ができる周産期母子医療センターの割合」などを例示している。
へき地医療については、医療従事者の確保など医療計画の他の取り組みと連動させるため、従来のへき地保健医療計画を医療計画に一本化することや、巡回診療の実績に基づいてへき地医療拠点病院の要件を見直すことを記載。
構成員からは、「5疾病5事業及び在宅医療」には今回追加しないが「総合的な対策を講じることが重要」と位置づけられた、ロコモティブシンドローム、フレイル、肺炎、大腿骨頸部骨折について「具体的な対応を記載すべき」(奈良県立医大・今村知明構成員)との指摘がなされた。