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トランプ次期米大統領に一言 【聞かせてください!現場のホンネ】(68)  

No.4838 (2017年01月14日発行) P.21

登録日: 2017-01-11

最終更新日: 2017-01-11

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ドナルド・トランプ氏が今月20日、米国新大統領に就任します。自国第一主義を掲げ、過剰なグローバリズムや自由貿易にノーを突きつけるトランプ氏の政策が日本ひいては日本の医療にどのような影響を及ぼすのでしょうか。読者の先生方のお考えをお聞きしました。



 


今回は91人の読者にご回答いただきました。

トランプ氏の政策で注目している分野についてお聞きしたところ(Q1、複数回答可)、最も多くの方が関心を寄せているのは、環太平洋経済連携協定(TPP)をはじめとする自由貿易協定の見直しが明言されている「通商」(63人)でした。

次いで多かったのが「外交」で62人。選挙戦中、トランプ氏の口からは日米安保について「日本の費用負担が不十分だ」という趣旨の発言も飛び出しました。

3番目に多かったのは、「メキシコとの国境に“万里の長城”を築く」などの発言が波紋を呼んだ「移民」政策(42人)。オバマケアの見直しが明言された「医療」の注目度は4番目(34人)にとどまりました。

トランプ氏の大統領就任による日本の医療への影響について尋ねたQ2では、「大いにある」「多少ある」がほぼ半数を占め、「どちらでもない」は18%、「あまりない」「全くない」は32%となりました。

「ある」と答えた方の理由を見ると、「TPP撤退と引き換えに2国間協定交渉を仕掛け、医薬品・保険分野で譲歩を迫ってくるだろう」(内科・勤務医)、「医療保険への影響はあまりないが製薬業界は揺さぶられる」(内科・開業医)など、日米間の新協定を通じて主に製薬業界の業績や薬価への影響を指摘する声が上がりました。

一方、「ない」と答えた方からは、「TPP撤退なら日本の医療は従来通りになりそう」(精神神経科・勤務医)、「自国第一主義で他国の医療に容喙する意思は薄いと思う」(産婦人科・勤務医)といった声のほか、「トランプ氏が医療に関心があるように思えない」(保健師)との意見も。

トランプ氏への人物評価も、「発言とは裏腹にまともな人で、慎重に事を運ぶのではないか」(内科・開業医)、「既存の政治に辟易した民衆がお灸を据える形で支持したら当選してしまっただけの人物」(内科・勤務医)とさまざま。選挙中の発言については、現実路線へと軟化するだろうとのコメントが多かったですが、政治手腕には「商人の損得勘定のみで物事を判断しないか心配」(内科・勤務医)、「優秀なブレインが必要」(内科・勤務医)など不安視する声が目立ちました。

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