7月の参院選(3日公示、20日投開票)が迫る中、6期目の当選を目指す自民党の武見敬三元厚生労働相の総決起大会が6月26日、都内のホテルで開かれた。東京都医師政治連盟委員長の尾﨑治夫氏(東京都医師会長)や日本製薬団体連合会会長の安川健司氏(アステラス製薬会長)が応援に駆けつけ、支援を呼びかけた。
武見氏は、武見太郎元日医会長を父に持つ国際政治学者。日医の政治団体である日本医師連盟の推薦を受け1995年に参院選比例区で初当選。東京選挙区に転出した2013年の参院選以降も日医連や東京都医政連の支援を受け続け、5期にわたり参院議員を務めてきた。今回の参院選でも日医連は武見氏を支援しつつ、比例区では日医副会長の釜萢敏氏を自民党公認の推薦候補者として擁立している。
6期目の当選を目指す武見敬三元厚労相(中央)
武見氏の後援会長として登壇した東京都医政連の尾﨑氏は「『東京の医療はこのままでは駄目だ。5年以内にいろいろ改革をしないと間に合わない』と言っているのは武見敬三議員だけ。7月20日に日付をまたがないで当選できるように、支援の輪をどんどん広げていただきたい」と述べ、医療・介護問題に対する武見氏の見識の高さを強調。
日薬連の安川氏は、ドラッグ・ロスなど医薬品問題についても武見氏は「一番理解されている」とし、「我々業界一丸となって武見先生を応援する」と述べた。
自民党の小野寺五典政調会長は、6月13日に閣議決定された骨太方針2025に触れ、「十数年ぶりに(社会保障予算の)枠を壊すことにした。物価・人件費の伸びた部分はしっかりと反映することを財務省に飲ませた」と、「高齢化の伸びの範囲内」に抑制してきた社会保障予算の枠組みの見直しが決まった背景に武見氏の働きかけがあったことを紹介。
さらに、参院自民党の議員会長を務める武見氏は今回の参院選の「大将」だとし、「参院選で自民党が勝ったとしても、大将が負けたら負け。どんなことがあっても参院の大将武見敬三を勝たせてください」と呼びかけた。
最後に挨拶した武見氏は、高齢化問題などに真正面から取り組む考えを示した上で、「自分の政治経歴の中で間違いなくこれが最後の戦いになる。(選挙に勝って)日本という国をしっかりと活力のある健康長寿社会として繁栄の道に導いていきたい」と決意表明した。
応援に駆けつけた東京都医政連・尾﨑委員長(1枚目・左)、自民党の小野寺政調会長(2枚目・左)