理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(CDB)の小保方晴子・研究ユニットリーダーらが発表した新しい万能細胞「STAP細胞」の論文に疑義が生じている問題で、理化研の野依良治理事長は14日、都内で記者会見し、「重大な過誤があった」と認め、謝罪した。
問題の論文は英科学誌「Nature」1月30日号に発表された2編。理化研の調査委員会の中間報告が14日の会見で公表された。
調査委は、STAP細胞の万能性を示す画像が、小保方氏の学位論文(2011年)に掲載された別の実験の画像と「同一」と判断。さらに、遺伝子分析の電気泳動画像が切り貼りされていたことを明らかにした。
小保方氏は、同一の画像について「取り違えた」とし、切り貼りについては、結果を鮮明に見せるために加工したことを認めた上で「やってはいけないことだと思わなかった」と釈明しているという。
同日は、小保方氏と共同著者で理化研CDBの笹井芳樹副センター長、丹羽仁史プロジェクトリーダーの連名で「論文取り下げの可能性も検討している」とのコメントも発表された。