【概要】第29回日本医学会総会2015関西が来年4月、「医学と医療の革新を目指して─健康社会を共に生きるきずなの構築」と銘打ち、京都市を中心に開催される。
第29回総会の組織委員会(会頭=井村裕夫京大名誉教授)は2月19日、都内で記者会見を開き、総会の概要を発表した。総会の日程と会場は下掲の通り。開会式は来年4月11日、京都市の国立京都国際会館で開かれ、山中伸弥京大教授が特別講演を行う予定。
●学術講演は過去最大規模に
メインイベントの学術講演は4月11~13日に京都市の3会場で開催。講演には、過去最大規模となる800人以上の座長・演者が参加し、「個の視点からの予防医学」「在宅医療を含む慢性期医療」など20テーマを柱に分野横断的に議論。そのうち、医療・介護制度や震災など9テーマは医療従事者以外にも公開する。最終日には、テーマごとに議論の成果を持ち寄り、総会として高齢者人口が約3500万人に達する2025年に向けた提言を発表する。
学術講演に先立ち、再生医療や災害・救急医療などをテーマにした公開展示が3月28日から神戸市で開催。4月10日からは最新の医療機器などを紹介する学術展示を行う。また、一般向けに医学・医学教育の歴史を紹介する医学史展や、総会の意義をアピールする「医総会WEEK」も開催する。
会見で挨拶した井村会頭は「医療従事者だけではこれから迎える超高齢社会を乗り切れない。関西6府県の自治体、近畿医師会連合、医学生らを巻き込み、オール関西で一般にも開かれた総会にしたい」と抱負を語った。