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どうなる?診療報酬改定 Special Interview③ 猪口雄二 全日本病院協会会長

No.4878 (2017年10月21日発行) P.10

猪口雄二 (全日本病院協会会長)

登録日: 2017-10-20

最終更新日: 2017-10-26

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  • 看護配置だけに着目した報酬体系から
    ゆくゆくは患者像や病棟の機能に応じた評価へ
    転換していく形が望ましい

    〔略歴〕1955年東京都生まれ。79年獨協医大卒。同大病院リハビリテーション科を経て、87年医療法人財団寿康会理事長。2000年四病協医療保険・診療報酬委員会委員長、07年全日病副会長、17年同会長。15年10月より中医協委員に就任。

    次期診療報酬改定キーパーソンインタビューの最後を飾るのは、病院団体きっての論客として知られる全日本病院協会の猪口雄二会長。次期改定でも大きな争点となる入院医療の評価の行方について聞いた。

    重症度、医療・看護必要度はDPCデータの活用を見据えた見直しが必要

    ─7対1入院基本料の要件見直しはどうあるべきか。

    やはりカギとなるのは重症度、医療・看護必要度だろう。診療報酬調査専門組織の入院医療等の調査・評価分科会では、入力作業の負担軽減という視点を含め、重症度、医療・看護必要度にDPCデータをシミュレートして使っていけないか、検討が始まっている。4月からの本格稼働は難しいので、次期改定はDPCデータの活用を見据えながら要件を見直すことになる。現行の要件を大きく変えてしまうと、改めてシミュレートをやり直さないといけない。前回改定のような見直しはしない方がいいのではないか。

    すぐには難しいが、あるべき姿としては現在の看護配置だけに着目した報酬体系から、患者の状態像や病棟の機能に応じた評価に転換していく形が望ましいと思う。そうなると、現在の重症度、医療・看護必要度は、患者の本当の姿を現しているかという問題がある。DPCデータやレセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)を活用して、この手術や治療の対象患者が何%以上の病棟が7対1を取れる、といった方法もあるのではないか。

    ─次期改定では10対1の評価のあり方も1つの争点になる。

    10対1の「看護必要度加算」は1でも55点とそれほど高くないので、やはり7対1から移行すると大きな収入減になってしまう。加算の配分を見直し、7対1との差を縮めるかどうかは今後の議論になる。7対1と10対1の真ん中の評価を作った方が良いという意見もあるが、すぐには難しい話だ。

    また3月で期限が切れる一般病棟入院基本料の「病棟群単位」届出制度の扱いをどうするのかという課題もある。わずかながら届出をしている病院があるが、今の仕組みでは、7対1のベッド数を60%以下まで減らす必要があり、また7対1から10対1への転棟は原則認められないなど、使い勝手が悪い。活用しやすい制度にしていく必要があるだろう。

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