□鼻出血の約80%はKiesselbach部位(鼻中隔軟骨部前下方)からの出血である。
□正しい圧迫指示により,患者自身で止血することも可能である。
□止血が完了するまでは重症化の可能性があることを念頭に置く。
□問診前:まず患者を落ち着かせ,坐位で患者自身の拇指・示指で両側鼻翼をつまんで鼻中隔前方を圧迫させながら問診を開始する。このとき,鼻内タンポンはあってもなくてもよい。
□発症経緯:外傷,異物,腫瘍などの局所的要因や,抗血小板・抗凝固薬内服などの全身的要因の有無,出血時間・出血量について聴取する。
□バイタルサインは圧迫姿勢のまま確認する。このとき,血圧は高いことが多い。
□大量出血を疑う場合は,貧血チェック,血管確保,血液検査,経時的血圧測定を行う。
□低容量性ショック(「§1-8 ショック」参照)のサインを見逃さない。止血が完了するまでは重症化の可能性があることを念頭に置く。
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