□皮疹の原因は非常に多岐にわたる。まずは全身性のものか局所性ものかでわけ,それぞれ緊急性があるかないかを考える。
□全身性の皮疹ではアナフィラキシーを,局所性の皮疹では壊死性筋膜炎を見逃さない。
□厚生労働省の人口動態調査によれば,2004年から2013年までの10年間で,アナフィラキシーショックによる死亡者数は604人である。年平均60人の死亡者のうち,医薬品によるものが約25人,ハチ刺傷によるものが約20人と多い。
□皮疹は全身性か局所性かを確認する。
□皮疹は消退するかどうかをみる。
□呼吸苦や咽頭部の違和感の有無を聴取する。
□嘔吐や下痢,腹痛の有無を聴取する。
□食物や薬,動物との接触や環境の変化など,思い当たる原因があるかどうかを聴取する。
□いつから皮疹がみられるのかを確認する。
□痛みが強いかどうかを聴取する。
□発熱があるかをみる。
□ABC(airway,breathing,circulation)の評価を行う。
□血圧低下,SpO2低下に注意する。
□皮膚・粘膜症状:全身の発疹,そう痒または紅潮,粘膜の浮腫がないか確認する。
□呼吸器症状(A・B):呼吸困難,気道閉塞,喘鳴,低酸素血症がないか確認する。
□循環器症状(C):血圧低下,意識障害がないか確認する。
□消化器症状(D:digestive symptom,diarrhea):腹痛,嘔吐,下痢がないか確認する。
□以下の3項目のうちいずれかに該当すればアナフィラキシーと診断する。①急速に発現する皮膚・粘膜症状に加え,呼吸器症状か循環器症状の少なくともどちらかがある,②一般的にアレルゲンとなりうるものへの曝露後数分から数時間以内に上記のうち2つ以上の症状が発現する,③当該患者におけるアレルゲンへの曝露後の急速な血圧低下。
□ABCの評価を行う。
□血圧低下,頻脈,頻呼吸,がみられることがある。
□発赤の範囲と周囲の傷の有無を確認する。
□発赤の範囲を越えて圧痛がないかをみる。
□水疱形成の有無をみる。
□皮膚に握雪感はないかをみる。
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