□抗菌薬関連腸炎の代表であり,かつては偽膜性腸炎またはクロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)関連下痢症と呼ばれていたが,最近では総じてクロストリジウム・ディフィシル感染症(Clostridium difficile infection:CDI)と呼ばれる。下部消化管内視鏡にて偽膜形成が確認された場合に偽膜性腸炎と呼ぶ。
□強毒株も出現しており,米国では1年間に数十万人の罹患者と1万5000人の死亡者がみられるとの警告が発せられている。日本でも増加していると考えられている。
□軽症~中等症:軽い下痢,水様下痢,腹痛,食欲不振,発熱。
□重症:血性下痢,激しい腹痛,偽膜性腸炎,腸捻転,イレウス,ショック,蛋白漏出性腸炎。
□最重症:トキシックメガコロン(閉塞機転のない結腸の急速な拡張:>6cm,死亡率64%),腸穿孔。
□便中トキシンA・B検査陽性。
□便中トキシン産生遺伝子陽性(保険未収載)。
□末梢血での白血球増多(1万5000/μL以上)。
□血清クレアチニン値の上昇(重症では通常の1.5倍以上)。
□腹部CTにてアコーディオンサイン。
□腹部X線・CTにて巨大結腸症(トキシックメガコロン)。
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