1．不動産・建築系
医院開業物件専門の不動産業者や建築メーカー・設計・内装業者などが該当
不動産業者の場合、物件情報の保有数やエリア情報、契約時のアドバイスなどを得意とします。
建築・設計・内装業者は、物件の構造上の留意点や改装時の臨機応変な対応が期待できます。
開業後の継続的なサポートに関しては確認が必要です。

2．医療機器・医薬品卸系
医院で使用する医療機器・レセプト機器メーカーや医薬品卸業者が該当
開業時には必ず検討が必要な部門のため、開業までのノウハウは豊富です。また、他院との連携を考え近隣の医療機関に関する情報が多く、有益です。
開業後の継続的なサポートに関しては、確認が必要です。

3．会計・資金系
会計事務所・金融系の業者が該当
医院開業・経営の資金調達、節税対策に関しては、プロ中のプロです。資金面での不安がある方、収益の効率的な運用を目指したい方には、効果的なアドバイスが期待できます。また、会計事務所の場合、開業後も顧問（※要顧問契約）として経営のアドバイスを依頼する方法も可能です。

4．人材・労務系
主に社会保険労務士・人材育成系の業者が該当
スタッフ採用・雇用に関する契約や就業規則作成などのエキスパートです。スタッフ管理に不安のある方は、雇用契約の問題に関して適切なアドバイスが期待できます。また、人材育成・活用に関してのセミナーを積極的に行っている業者も多く、継続的なサポートを依頼することも可能です。

5．実践・現場系
コンサル業務がメインの業者が該当
特定の資格や商品との関連がありませんので、客観的かつ現場主義のノウハウを提供可能です。豊富なコンサル実績の業者が多く、見落としがちな細部へのチェック・アドバイスが期待できます。開業・経営の各分野のエキスパート業者との連携により多様なドクターの要望に対応しています。
実績を検討し、ドクターの目指す開業に合致すれば適切なサポートが実現可能です。
開業後の経営サポートの依頼も契約により可能です。

6．執筆・講演・企画系
各種セミナーでの講演などをメインに活動する業者が該当
講演や出版物により、開業ノウハウを公表しています。開業で「迷っている」「自信が無くなった」そんなとき、エネルギー調達の手段として効果が期待できます。
まだ、開業の具体的なものが見えない時期に利用すえれば、コンサルタントとの相性を見極めるヒントを得ることができるかもしれません。

7．総合系
同一法人内に、前記1〜6の全てを兼ね備えたコンサルタント業者が該当
医業経営コンサル業務を提供するにあたり使用する、資格・知識・経験を全て有する法人ということになります。
1人のスタッフが全ての能力を有するという場合も希にありますが、一般的には同一法人内に有資格者が在籍しチームとして対応します。
1ヶ所で一貫したサポートをご希望の場合は有効と言えます。開業後の継続サポート依頼も契約により可能です。

◆ご自身が、どの部分をコンサルタントにサポートを求めるかを、まず見極めましょう。
上記1から7の分類を参考に、優先度を検討してみてはいかがでしょうか。
「場所探し」「設計・内外装工事」「医療機器選定・薬品関連」「資金繰りや開業後の税務対策」「開業支援プラス開業後の経営コンサル」「スタッフ採用」など、各項目に優先順位をつけ、必ず複数の業者と会い比較してみることが必要です。
業者によっては全てを一括依頼するのではなく部分的な依頼も可能ですので、ご確認ください。
そして、経験や実績・費用などの確認と共に、ドクターの希望に関して「何を」「どのような方法で」「いつまでに」「いくらで」を何度も確認しましょう。その都度違った回答をする場合は要注意です。

また、上記の分類1・2の建築系・医療機器・薬品卸系に関しては、運営元が各メーカーの場合は、自社の商品や業務に関連する方法を提案することが多くなることは当然ですが、メーカー以外の業者でありながら、特定の業者（建設会社・医療機器会社）のみを薦めるすぎる場合は、推薦する根拠が納得できるものであるか見極めが肝心です。
開業後のサポートまで継続をご希望の場合は実績を確認し、具体的な説明を求めましょう。

以上が、コンサルタント選びのポイントです。
業界で有名・会社が大きいなどに惑わされず、ご自身が求める情報・アドバイスをわかりやすく行う業者をお捜しください。
そして最後はコンサルタントの人柄とドクターとの相性を大切に、開業の道案内を依頼しましょう。

＞ 目次に戻る ＜

Vol.1　Vol.2　Vol.3　Vol.4　Vol.5　Vol.6　Vol.7　Vol.8　Vol.9　Vol.10　Vol.11　Vol.12