日本医師会の横倉義武会長は3日、全国知事会の社会保障常任委員会委員長の尾﨑正直高知県知事から、人々のQOLや社会保障の持続可能性の向上、社会の活性化を目的とした「健康立国宣言」の実現に向けた協力要請を受けた。横倉氏は「都道府県医師会を通じて、取り組みをサポートしていきたい」と意欲を示した。
健康立国宣言は7月26日、全国知事会が取りまとめたもの。健康寿命の延伸や暮らしの充実を通じて、持続可能な社会保障制度の構築や人口減少時代を迎えた日本の活力維持を図る必要性を指摘している。全国知事会は、こうした「健康立国」の実現に向け、インセンティブを活用した健康づくりの取り組みや、特定健診の受診率向上のための取り組みなど、各都道府県で実施している先進・優良事例とその成果について、全国での共有・横展開をスタートするとした。横展開を図る上で、国の制度が障壁になっている場合は、規制緩和を国に求めるとしている。また、全国的に浸透しつつある取り組みについては、国による恒久的な制度化や財政的支援を求める方針。今秋にも中間取りまとめ、来春までに最終取りまとめを行い、国に提言するとしている。