厚生労働省は24日、改正医療法に基づく「医療広告ガイドライン」のQ&A改訂版を公表した。医療機関の検索が可能なウェブサイトに掲載された「治療等の内容または効果に関する体験談」(いわゆる口コミ)の取り扱いについて、特定の医療機関への受診を誘引する意図(誘引性)がある場合は広告規制の対象となり、掲載できないとの見解を示した。
8月に公表されたガイドラインQ&Aでは、口コミ情報について、医療機関に便益を与えるような感想等を取捨選択して掲載するなどして強調することは、規制対象の「虚偽・誇大広告」に当たるとしている。ランキングサイトを装って口コミに基づき順位付けするなど、特定の医療機関を強調している場合も、禁止されている「比較優良広告」に該当する可能性があるとしている。
今回追加されたQ&Aでは、誘引性の有無について、医療機関が患者・家族に肯定的な体験談の投稿を依頼した場合、有償・無償を問わずその体験談に誘引性が生じるとの解釈を明示。一方、掲載された体験談が患者・家族の推薦の範囲内であれば、誘引性は生じないとした。
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