平成年間は高齢化とともに「多死化」が進行した時代でもあった。人口動態統計によると、平成元(1989)年の総死亡数は78万8594人、人口10万対死亡率は644.0だった。これが平成29(2017)年には、総死亡数134万397人、10万人当たり死亡率1075.3まで増加している。元年と29年の主な死因別の死亡率を比べると、中でも増加が目立つのは老衰(19.4→81.3、4.2倍増)や悪性新生物=腫瘍(173.6→299.5、1.7倍増)だ。主な部位別の腫瘍による死亡率を元年と29年で比べると、前立腺癌は3.5倍、膀胱癌は2.9倍、膵癌は2.6倍、乳癌は2.4倍、肺癌は2.1倍になっており、胃癌を除いて増加していることが分かる。
以上に増加した