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「こわい」と「えらい」の微妙な関係 [なかのとおるのええ加減でいきまっせ!(11)]

No.4706 (2014年07月05日発行) P.75

仲野 徹 (大阪大学病理学教授)

登録日: 2016-09-08

最終更新日: 2017-03-28

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  • 40年近く前の医学生時代、思い起こせば、こわい先生がたくさんおられた。というか、教授というのは基本的におそれられていた。

    いまでも、単位認定権を握られているので、そういう意味ではこわいかもしれない。しかし、感覚的なこわさというのはなくなっているように思う。

    昔は、「恐れ」というよりも「畏れ」という感じだったのではないか、という気がする。これは教授だけじゃなくて、お医者さんにもあてはまっていたのだろう。そういった気持ちが、「敬う」ということにつながっていたんでしょうなぁ。思えばええ時代でしたなぁ。(<遠い目)

    あまのじゃくなので、「あの先生は○○を発見したから偉い」とかいうのは、先生そのものではなくて、○○がえらいだけとちゃうのか、と意地悪く思ったりする。

    考えてみれば、昔は、なにが偉いのかわからないけれど、偉そうにしている先生がたくさんおられた。いまでも、そういう感じで意味不明に「えらい」先生がおられたら絶滅危惧種に指定しておくべきだ。

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