4月の診療報酬改定で「入退院加算」が拡充され、病院が福祉や教育機関などと連携して、家族の世話や介護、家事をする「ヤングケアラー」の支援につなげた場合、加算がつくようになった。こういった支援策に先立ち、全国のヤングケアラーの実態調査研究(2020年度)の座長を務めた立正大学社会福祉学部教授の森田久美子氏に、その実態と課題、医療関係者への期待を聞いた。
昨年は中高生、今年4月には小学生と大学生に対する国の実態調査の結果が公表されました。世話をしている家族が「いる」と回答したのは中学2年生で5.7%、全日制の高校2年生で4.1%。小学6年生はもう少し少ないと思っていたら6.5%で、大学3年生は6.2%。どの年代も一定数ヤングケアラーがいることが分かりました。
世話を必要としている家族は、小学生ではきょうだいが多いのに対し、大学生では親や祖父母の割合が高くなる傾向がみられます。
また、小学生に対する調査では、世話を必要としている親の状態を聞いたところ、「わからない」という回答が33.3%と最多でした。小学生は家族の状況を把握できない場合もありますし、困っていることを言語化して発信することがより難しいということを示しています。低年齢になればなるほど、周りの大人がヤングケアラーであるかもしれない子どもに気づき、声をかけることが大切です。