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【識者の眼】「祝 日本地域医療学会創立」邉見公雄

No.5124 (2022年07月09日発行) P.64

邉見公雄 (全国公私病院連盟会長)

登録日: 2022-07-04

最終更新日: 2022-07-04

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今年の6月24日は令和になって一番、いや二番目に嬉しい日である。一番は令和3年11月26日、人口減に歯止めをかけるべく次男夫婦が双子の女児を産んでくれたことである。コロナ禍の中、同級生やボート部仲間の5人が死去した暗い中でのことであった。新たな命には絹子、結子と命名。4歳上の綾子と併せて“糸偏3人娘”として売り出そうかとも…。私事で些細なことを公器で紹介し失礼ではあるが爺バカ、コロナ呆けとお許しいただきたい。

二番目は6月24日。日本地域医療学会の創立記念学会が開催されたことである。私が創設に関わった五病協、後に日本公的病院精神科協会が加わり六病協を主体として地域医療を守る病院協議会が準備した。これは、日本医師会や四病協では地域医療は埒があかないと思い立ち上げたものである。19番目の専門医である総合診療医も年間200人前後と日本内科学会の1割以下に低迷。諸外国よりスピードが早い超高齢少子化社会には専門医より総合診療医、地域に根差した医師をとの願いからであった。学会は、全国国民健康保険診療施設協議会の小野剛会長を理事長として発足した。

人生百年時代で百寿超が8万人弱。高齢者は平均して10近い疾病や障害を抱え、認知機能も低下している。減り続ける現役世代から医師や看護師の成り手は期待できず、一人十役の総合診療のホームドクターの出番である。早い時期にその総数が日本内科学会に追いつき、追い越し引き離してほしいものである。この学会の医師達の尽力で平均寿命がアップ、医療費はダウン。一石二鳥+αはSicher。

「よい医療を効率的に地域住民とともに」。皆々様方には日本地域医療学会を御支援、御鞭撻くださいますよう隅から隅までずいっ〜と伏してお願い申し上げ奉ります。(歌舞伎お披露目調にて)

邉見公雄(全国公私病院連盟会長)[総合診療]

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