自民党の鴨下一郎衆院議員は10月23日、医療経済フォーラム・ジャパン主催のシンポジウムで、「これから構築される地域包括ケアシステムでは、サービスの受け手に最適な医療と介護を提供できるよう価値判断を行う統括者が重要な役割を担う」との見解を述べた。
鴨下氏は、「(2016年1月から運用開始予定の)マイナンバー制度で医療と介護の情報連携は制度上強まるが、サービスの受け手が真に必要とするケアや生活支援について情報を統合し、価値判断する人間はまだ少ない」と指摘。かかりつけ医、ケアマネジャーなど医療・介護サービス提供者を“プレイヤー”と表現した上で、「統括者はプレイヤーの誰が担ってもよいが、その人が中心になって、高齢者を最後まで地域で看る仕組みに変えていくべきだ」と述べた。
「統括者」の出現を促す手段については、「診療報酬や介護報酬をしっかり付けていかなければならない」との考えを示した。