地域包括ケアの中で、かかりつけ薬剤師が地域住民の健康づくりを行う際の基準について検討していた厚生労働省の「健康情報拠点薬局(仮称)のあり方に関する検討会」が14日、報告書を大筋で取りまとめた。厚労省は、一定の研修を修了したかかりつけ薬剤師が常駐する「健康づくり支援薬局」(仮称)を来年度から設置し、2025年までに全国で1万カ所(中学校区に1カ所程度)設置することを目指す。
●24時間、相談対応を
報告書は、かかりつけ薬剤師の役割として、(1)服薬情報の一元的な把握と薬学的管理・指導、(2)24時間対応、在宅対応、(3)かかりつけ医をはじめとした医療機関等との連携強化─を列挙。
その上で、かかりつけ薬剤師による健康支援の拠点となる「健康づくり支援薬局」の要件について、一定の研修を修了した薬剤師が常駐していることとし、前記(1)~(3)の役割を果たすことを求めた。研修内容は一般用医薬品や健康食品などの適正使用に関する助言や健康相談、関係機関への紹介などに関するもので、研修修了時には試験を実施して修了証を交付する。研修実施主体については明示しなかった。
なお、一般用医薬品の取扱いを健康づくり支援薬局の要件とするか否かも議題となっていたが、意見はまとまらず、座長一任とされた。