株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

療養病床、再延長の是非巡り議論 [厚労省特別部会]

No.4807 (2016年06月11日発行) P.11

登録日: 2016-06-11

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

介護療養病床と25対1医療療養病床の廃止に向けた猶予期限が2018年3月で終わることを受け、厚生労働省の「社会保障審議会療養病床の在り方等に関する特別部会」(部会長=遠藤久夫学習院大教授)が1日、初会合を開催した。
介護療養病床は老健などへの転換を迫られているが、現場では経営上の問題などから転換が進んでいない。特別部会の前身である「療養病床の在り方等に関する検討会」は今年1月、転換先の新たな選択肢として医療内包型の施設と、医療機関への住まい併設の2類型を提言している。
特別部会は廃止期限延長の是非を含めた転換のあり方や、新類型の具体的な制度設計などを検討する。1日の会合では自由討議が行われ、医療者の委員から現行制度の存続を求める声が上がった。
鈴木邦彦委員(日本医師会)は「現行制度の再延長を第一選択肢として検討すべき」と主張し、経営者は2018年度診療報酬・介護報酬同時改定を基に転換を判断することから、十分な経過措置を要望。一方、土居丈朗委員(慶大)が「廃止期限の再延長を決めると思考停止になる」と述べるなど、新類型の実現に向けた議論に集中すべきとの意見も出された。
特別部会は年内に結論を取りまとめる予定で、厚労省は来年の通常国会に関連法の改正案を提出する方針。


関連記事・論文

もっと見る

関連物件情報

もっと見る

page top