医療・健診関係10団体で構成する日本医学健康管理評価協議会は12日、生涯を通じた健診情報の一元管理を実現するため、データベース構築などを盛り込んだ共同宣言を発表した。各年齢に応じたきめ細かな生活指導につなげる。
現在、我が国では年代別にさまざまな健診・検診制度が整備されているが、乳幼児健診は母子保健法、学校健診は学校保健安全法、事業所健診は労働安全衛生法というように、異なる法律に基づき実施されている。個人が受けた各種健診情報は、複数の機関・団体に分散管理されているのが現状だ。このため、年代によって保健指導が“分断”されるなどの問題が生じやすい。
日本医学健康管理評価協議会(用語解説)の共同宣言は、①健診データの標準化、②健診データの相互利用に向けた基盤整備、③健診標準フォーマットの普及―の3項目を柱としており、個人の生涯を通じた健診情報を一元管理することで、年代に応じた保健指導や生活指導につなげていくことを目指したもの。
各医師で違いが出やすい所見等の記載の「標準化」を巡っては、昨年度、医師会立健診施設など全国16施設の約144万件のデータが標準フォーマットに変換され、一元管理をする上での課題の検証が行われている。協議会によると、標準フォーマットにより、個人の健診情報を1つのIDで管理できるようになるという(表)。
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