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医療否定の週刊誌記事に懸念 [日本医師会]

No.4816 (2016年08月13日発行) P.12

登録日: 2016-08-13

最終更新日: 2016-10-30

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日本医師会の道永麻里常任理事(写真)が3日の定例記者会見で、一部の週刊誌が展開している医療否定の連載記事について懸念を表明し、「治療に不安があれば、かかりつけ医に相談してほしい」と国民に呼びかけた。
会見で道永常任理事は「多くの患者を救っている医薬品や手術について一部の限られた側面からのみ論じることは国民の不安を煽り、適切な医療へのアクセスを阻害すると懸念している」と指摘。また、「副作用が全くない薬は存在しない」と述べた上で、「医師は投薬後の患者の変化に注意を払い、万一副作用が発生しても早期に対応し、治療の適正化に努めている」と強調。手術についても「それ自体がリスクを伴う」とし、「疾患の特性や重症度によって治療の選択は変わる。患者や家族が納得して医療を受けることが何より大事」との考えを示した。
週刊誌の具体的な誌名については、横倉義武会長が「(名指しによって週刊誌と)対決することで記事が先鋭化する心配がある」と述べ、具体的には言及しなかった。なお横倉会長は、一連の記事について日本医学会も学問的な立場で見解を発表するための検討を進めていることを明らかにした。

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