政府は5日に「認知症高齢者等にやさしい地域づくりに係る関係省庁連絡会議」を開き、認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)(用語解説)の新目標を決定した。認知症サポート医養成研修の受講者数を現行の2倍の1万人にするなどした。厚生労働省は近く自治体に事務連絡を発出し、2018年度からスタートする第7期介護保険事業計画に新目標を盛り込むよう要請する。
主な新目標は表の通り。認知症サポート医は、認知症に関する地域医療体制構築の中核的な役割を担い、かかりつけ医の認知症診断等の相談役となる医師。研修は都道府県・指定都市が国立長寿医療研究センターに委託して実施している。研修受講者数は2016年度末実績で6000人に上り、現行の目標5000人を上回った。そのため、従来は一般診療所20カ所に対して1人のサポート医を配置する計算だったが、これを10カ所に対して1人のサポート医を配置する考え方に変え、目標を1万人に引き上げた。
認知症疾患医療センターの設置数、認知症初期集中支援チームの設置市町村数は2016年度末時点で目標に届いていないことから、目標数は据え置かれている。