日本専門医機構は13日の理事会後の会見で、東京都内の基幹施設に採用された専攻医の研修地に関する中間報告を発表した。東京以外で研修する専攻医が1年目は207人、2年目は394人、3年目は483人いることが明らかとなった。
4月からスタートした新専門医制度の専攻医は8378人。このうち最も採用数が多い住所地(採用された基幹施設の住所地)は東京都の1825人だった(3月15日時点)。専攻医が東京都に集まったことによる地域医療への影響をみるため、機構は東京都の専攻医に関して、4月時点の研修地を調査。基幹施設321施設のうち287施設から回答を得た。それによると、1年目は東京が1317人、東京以外が207人。東京以外の研修地は多い順に神奈川65人、千葉51人、埼玉29人、静岡24人、栃木14人、茨城12人、福島5人、長野3人、群馬2人、北海道1人、山梨1人─だった。2年目は東京が779人、東京以外が394人。3年目は東京が621人、東京以外は483人で、東京以外の研修地はいずれの年も関東甲信、静岡が中心だった。
この結果について松原謙二副理事長は「東京に集まっているように見えるが、(専攻医の)循環が上手くいっていると思う」と評価し、東京一極集中との指摘はあたらないとの認識を示した。