厚生労働省は「医療・介護データ等の解析基盤に関する有識者会議」(座長=遠藤久夫国立社会保障・人口問題研究所所長)を設置し、16日に初会合を開いた。国が保有するレセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)や介護保険総合データベース(介護DB)などの公的データベースを連結して第三者に提供する仕組みを検討する。
NDBと介護DB(用語解説)は、医療保険と介護保険のレセプトデータ等を悉皆的に格納する匿名のデータベースとして、医療・介護分野の計画の策定、実施、評価等に用いられている。
NDBと介護DBに関しては昨年閣議決定された「骨太の方針2017」に、2020年度までに「健康・医療・介護のビッグデータを連結し、医療機関や保険者、研究者、民間等が活用できるようにする」との方針が盛り込まれた。 そのため有識者会議では、①地域における効果的・効率的で質の高い医療・介護の提供体制や地域包括ケアシステムの構築等の観点から、現在、個々に収集、管理、分析が行われているNDBと介護DBで保有する情報について、連結解析を可能とすること、②DPCデータおよびその他の公的データベース(全国がん登録データベースなど)との関係整理、③第三者提供の枠組みの整理―を検討する。7月にNDBと介護DBの連結に関して中間取りまとめを行い、他の公的データベースとの整理を含めた最終取りまとめは今秋を予定している。