□痙攣が持続している場合は,迅速な治療を要する。
□まずは気道を確保し,酸素投与を行う。点滴ルートを2箇所に確保する。可能な限りルート確保時に採血をする。
□心電図,SpO2モニターを装着する。
□なお,痙攣時には四肢の動きが激しく血管確保やモニター装着が困難となるため,体を押さえる人数を集める。
□フェニトインはブドウ糖と混注することにより混濁するため,生理食塩水で単独の静脈路を使用する。
□ビタミンB1欠乏や低血糖が疑われる患者では,チアミン100mgと50%ブドウ糖40mLの静注を行う。
□頭部CT:初回痙攣,神経学的異常所見,意識障害,65歳以上,15分以上持続した痙攣,担癌患者,頭部外傷歴のある患者では頭部CTを行う。
□血算検査,血糖検査,肝機能,腎機能,電解質を含む生化学検査に加え,血液ガス,薬物スクリーニング,妊娠可能年齢の女性では妊娠反応検査を行う。
□てんかんに伴う症状なのか,その他の代謝異常,中枢神経異常,外傷,薬剤等の他の原因を有するかの評価を行う。
□発作時に転倒し外傷を負っていることがあるため,全身の観察を忘れない。頭部外傷は頻度が高い。肩関節の後方脱臼は稀だが,あれば痙攣を疑う。上腕骨,胸椎,大腿骨の骨折が合併しやすい。
□痙攣再発の予測は困難であり,特に基礎疾患を有する患者や高齢者では入院を考慮する。
□脳波検査を行い,抗痙攣薬の投与については神経科医の診察を受ける。
▶ Brophy GM, et al:Guidelines for the Evaluation and Management of Status Epilepticus. Springer, 2012.
[https://www.ccm.pitt.edu/sites/default/files/ebm/guidelines_for_se_ncc_2012.pdf]
▶ 日本蘇生協議会, 監:JRC蘇生ガイドライン. 医学書院, 2015.
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