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門脈圧亢進症

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-06-15
向坂彰太郎 (福岡大学医学部消化器内科主任教授)
入江 真 (福岡大学医学部消化器内科准教授)
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  • ■疾患メモ

    門脈圧亢進症(portal hypertension)は,門脈圧の持続的上昇に伴い様々な合併症を引き起こす疾患である。

    ■代表的症状・検査所見

    【症状】

    初期には症状を認めないが,進行すると肝性腹水(体重増加,腹部膨満感,両下肢の浮腫),肝性脳症(意識障害,手指振戦)などの症状をみる。

    後述の食道・胃静脈瘤の破裂をみれば,吐血や黒色便などが認められる。

    【検査所見】

    上部消化管内視鏡:食道静脈瘤,胃静脈瘤を認める。

    血液検査:脾機能亢進のため,白血球,赤血球および血小板の減少を認める。肝性脳症では,血中アンモニア濃度の上昇,血中アミノ酸分析にてフィッシャー比の低下を認める。

    腹部超音波:肝性腹水は,肝表面・肝腎間および下腹部にecho free spaceを認める。

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