急性胆管炎は,総胆管結石,胆管狭窄,胆管ステント閉塞などを原因とした胆汁うっ滞に感染を伴い発症する。胆道内圧上昇により胆汁内の細菌やエンドトキシンが血中・リンパ流中に移行することで敗血症などの重篤かつ致死的な感染症に進展しやすい。かつては総胆管結石が最も高頻度であったが,近年は悪性疾患や硬化性胆管炎を背景とした急性胆管炎が増加している。
発熱症例において,血液検査における胆道系酵素の上昇で疑い,経腹超音波検査などの画像診断で胆管拡張を確認することにより診断する。
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