□咽喉頭の急性炎症は保存的治療のみでは軽快せず,外科的な処置が必要なことがある。上気道狭窄をきたし呼吸困難が出現する可能性のある急性喉頭蓋炎は,特に注意を要する疾患である。
□発熱と強い咽頭痛,嚥下時痛を訴える。炎症が軽度あるいは中等度の症例では,声帯の症状を伴わないため,嗄声を認めることはない。喉頭蓋の腫脹が強い場合は含み声(くぐもった声)となる。
□間接喉頭鏡あるいは喉頭内視鏡で喉頭蓋の観察を行う。
□喉頭蓋腫脹(喉頭面,舌面),発赤,膿瘍の形成の有無,披裂喉頭蓋襞の腫脹の有無,声門の観察が必要である。腫脹が著しく声門がまったく見えないもの(図1)は,緊急に気道の確保を行わなければならない。
□舌圧子を使った口腔内の観察のみでは診断がつかない。
□頸部側面X線撮影も有効であり,腫脹した喉頭蓋を描出できる(図2)。
1190疾患を網羅した最新版
1252専門家による 私の治療 2021-22年度版 好評発売中
PDF版(本体7,000円+税)の詳細・ご購入は
➡コチラより