□急性気管支炎(acute bronchitis)とは,発熱,咳嗽,喀痰などの気道症状がある患者で,胸部聴診で様々な副雑音を聴取されるも,胸部X線像では明確な異常陰影が認められない場合の臨床的診断名である(成人は「§3-3 急性気管支炎(成人)」参照)。
□特に基礎疾患や合併症がない場合は,1~2週間で自然にあるいは治療により軽快する。
□急性気管支炎はウイルス感染症によるものが多いことから,抗菌薬の適正使用に心がける。
□急性気管支炎は,ウイルス感染症によるものが多い(表1)1)2)。
□一般的にはウイルス性上気道炎に続いて,発熱,乾性咳嗽で発症し,しだいに痰を伴い湿性咳嗽となる。
□気管支上皮が感染,炎症により損傷され,気道過敏性が亢進し咳嗽が1~2週間続くが,おおむね3週間以内に自然軽快する。
□胸部聴診所見:病初期において明確でなく,病状が進展し咳嗽が増悪するに従い,呼吸音は荒くなり,副雑音(crackles,rhonchus,wheeze)が聴取されるようになる。
□胸部X線:正常範囲か,気管支周囲陰影の増強がみられる。
□血液検査:結果はウイルス性,細菌性など,原因により様々である。
□培養検査:病原微生物を把握するために,必要に応じて病原診断を行う(表2)。病原体の確定により適切な薬物療法が可能となる。
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